ガンビー教授

デビルのガンビー教授のレビュー・感想・評価

デビル(2010年製作の映画)
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シャマランが監督したわけではないが、原案と製作で一枚噛んだ作品。この人はツイストがウリのように思われているけど、発想そのものには全くひねりがない(ものすごくストレート)という特徴がある。本作もその例に漏れない。

また、気質が完全に自主製作の低予算映画である、というのも「らしい」ポイントだと思う。基本的に止まったエレベーターの密室劇である、というのは氏が好きそうなあたり。

ただサスペンスの見せ方、スピード感をもたらす編集とか、こういう演出はむしろ本人が監督していたら出来ないのではないかと思う。

予想している面白さの範疇を超えるものではなかったけど、ツイストを期待しない状態で見たらわりと楽しめた。

本作のいちばんの特徴は、ふつう単調な画がひたすら続きそうなところ、オープニングだとかちょっとしたところ等に、けれんみ溢れる変な視点からのショットが入ってくるところかもしれない。不穏さと、奇妙な期待みたいなものがかき立てられ、映画全体が息苦しくなりすぎず、けっこう楽しい。

ラストショットとか、「ふつう」のよくある映像のはずなのに、解放感がある。
ガンビー教授

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