ガンビー教授さんの映画レビュー・感想・評価

ガンビー教授

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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

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しかしこれは、なんという……。

ある意味で“完全な”映画である。自閉しているともいえる。「これは何の話?」とダイレクトに尋ねられたとしたら、返答に困る。何の話でもないのだ。しいて言えば3話(+1話)
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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179分という触れ込みに最初はやや尻込みしつつも、ファーストカットの美しい不透明さとそこで霧島れいかによって語られている「お話」の奇妙さとその声の生々しい魅力に目と耳を奪われ、それから淡々としていなが>>続きを読む

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

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めちゃくちゃ良かった。(ネタバレチェックは入れていないが、古典なので以下ネタバレ全開で)まずいかにも見世物小屋のようなインチキ臭い脅しから映画が始まるのが良い。異常な執念に憑りつかれた天才科学者フラン>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

とうとうオスカーまで受賞してしまって、アメリカの資本が一切入っていないアジア映画がこんな番狂わせを見せるなんて、ポンジュノおめでとうと心底喜ばしい気持ちになった(何ならちょっと泣いた)が、そもそも「ヤ>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

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疑似ワンカットがそれだけでは別に映画史を塗り替えたりはしないということはもともと知っているつもり。サム・メンデスというよりロジャー・ディーキンスの新作というつもりで見にいく。その意味では結構楽しんだ。>>続きを読む

悪の法則(2013年製作の映画)

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「黒沢清が撮ればよかったのに」以外の感想があまり浮かばなかった。

クローズ・アップ(1990年製作の映画)

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新年早々イランできな臭い事態が勃発しているさなか、映画初めの1本として。

映画監督マフマルバフを騙ってアーハンハー家に近づいた貧しい男ザブジアンを追った作品。実際のドキュメンタリー的映像と劇映画的な
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

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最初から最後に至るまでほぼ全シーンにおける映画的感覚の鈍感さ、センスの悪さは驚異的だと思う。ダサい映画はカットバックや人物を画角に切り取るサイズ感に至るまですべてがダサいのだというダサさの手本のような>>続きを読む

ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

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あのアバンタイトルの長回しだけで「この映画は100点以上の何かだ」と悟る。短いシーンでさえ「"赤本"という小道具にはこんな映画的な空間を生み出す使い方があったのか」と驚く。絵に描いたようなベタさと思い>>続きを読む

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

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スタンリー・キューブリックが撮った、呪われたホテルにまつわる映画と何の関係もないと思って見れば楽しめる。と言いたいところなんだけど、それを許してくれない作りになっている。

『シャイニング』という名前
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

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ちょっとくどいぐらいに「結末が気に入らない」というメタ的な言葉が繰り返される。認めるが、たしかにドラマ版ITの後半は精彩を欠いていた。尻すぼみであり、面白くはなかった。

ただこの3時間を超す、実質的
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

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緩い映画という触れ込みで見始めたけど、映像の端々にきちんと映画らしい色気みたいなものを伴った作品。映画としてのルックも余りチープという言葉では形容したくない。確かに手作り感は漂っているけど、衣装やセッ>>続きを読む

ザ・フライ(1986年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

よくこんなこと思いつくなというキモいビジョンも楽しいし、ショックシーンのためらいのなさも清々しくて楽しい。肉体的精神的に変容していくブランドルを支え、愛し続けようとするヴェロニカも泣かせるし……

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ダンボ(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ティムバートンもダンボも、その両方とも本当に好きなので、こんな不安な企画はない。不安というか、わだかまりというか、もやもやした気持ち。こんな不安定な気持ちで映画を見始めたのはいつぶりだろう。

確かに
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

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ヨルゴス・ランティモスという映画監督にはさほど熱心にのめり込めないのだけど、これは良かった。やはりこれまでとは全く別のところからもたらされた脚本というのが良かったんじゃないかと思う(この監督のファンに>>続きを読む

早春(1970年製作の映画)

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終わり方が暴力的な映画というのは好き。暴力が描かれているという意味ではなく、終わり方それ自体が暴力的、ということ。

よりによってイエジー・スコリモフスキという監督に『イレブン・ミニッツ』で出会ってし
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

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デミアン・チャゼルは応援したいと思ってるんだけど、この感じがこれから先もずっと続くとなるとちょっと辛いかも……と思った。主人公の息子2人さえ、最終的に描き分けも漠然としたまま背景と化していくのはチャゼ>>続きを読む

ディザスター・アーティスト(2017年製作の映画)

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怪作『THE ROOM』について最低限知っていたほうが楽しめる気がしました。エド・ウッドがクソ映画界のグリフィスなら、トミー・ウィソーはオーソン・ウェルズだ。全体的に、この奇妙な題材をよくこんなコメデ>>続きを読む

4番目の男(1979年製作の映画)

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傑作!やはりヴァーホーヴェンは素晴らしい監督であり、一筋縄では行かない。ところどころの画面のキまり方はキューブリックのようでさえあるし、ポランスキーやヒッチコックの影響も色濃く感じるが、独特すぎる宗教>>続きを読む

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

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子供のころに見た景色や情景、そこから受けとった感覚、言葉にはしがたいそれらのエモーションを新鮮なまま自分の内側にとっておいて表現できる人というのはすごい、と心から思う。芸術家だ。

バーニング(1981年製作の映画)

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カンヌ国際映画祭において最高評価された作品……のほうではなく、大学生がキャンプ場で殺されていくホラーなのだけど、無差別にこの年代の若者を殺していると思われた殺人鬼が登場人物の過去の罪を清算するように現>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

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痛快。子供のころに見ていたら夢中になっていたかもしれない。海底世界の描写の風呂敷の広げ方などが楽しいし、空間を上手く使ったアクションが的確。ジェイソン・モモアの存在の説得力が素晴らしいしニコール・キッ>>続きを読む

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

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実はこれが初イ・チャンドンで、初見時にはこの作品の諸々の「文学的」要素が本当に映画的なものに結実しているのだろうかとかそういうことが引っかかったのだけど、このあとに「シークレット・サンシャイン」を見た>>続きを読む

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

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こんな話だとは思わなかった……4K修復版リバイバル上映を劇場で鑑賞。事前にいっさい知識を入れず見たので「デニーロ?!ウォーケン?!メリル?!みんな若い!!」と衝撃。というかベトナム戦争の話だったのか。>>続きを読む

悦楽交差点(2015年製作の映画)

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めちゃくちゃ面白い。映画の面白さに満ちている。これが2日撮りってマジすか。

ザ・ヴォイド 変異世界(2016年製作の映画)

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ジョン・カーペンターの投げっぱで終わるSFホラーみたいなテイストで楽しめた。キャラクターのバックストーリーまで投げてたのはどうかと思うが……

悪人と美女(1952年製作の映画)

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しまった、また傑作を見てしまったな。

監督、女優、脚本家という3人の回想視点から、かつて一時代を築いた(そして、今はおそらく落ちぶれている)ジョナサン・シールズという大物プロデューサー(カーク・ダグ
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善悪の屑(公開中止)(2019年製作の映画)

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Twitterなど見ていると「(出演者の不祥事がもとの)上映中止はおかしい」といった声がかなりの数のRTされていたりしますが、今きっとほぼ完成品に近い形として存在するであろう『善悪の屑』の映像を見るこ>>続きを読む

イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

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エンドロールが洋画にしては短い。おそらく、かなりの小規模で撮られている。限定的な舞台しか映し出されず、キャストはきっかり7人を超えない。劇的なビジュアルエフェクトがあるわけでもない。しかしやはりA24>>続きを読む

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