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おようのDJkokiABEのレビュー・感想・評価

およう(2002年製作の映画)
4.5
竹下夢二、伊藤晴雨、2人の画家に愛された日本初の裸婦モデル「およう 」を描いた、竹下夢二生誕百二十周年記念作品

「 極道の妻たち」シリーズなどで知られる関本郁夫監督が団鬼六原作「 外道の群れ」に惚れ込み映画化した作品です

美術界の重鎮、藤島武二、責め絵画家、伊藤晴雨、叙情派美人画で有名な竹下夢二
この3人の画家を魅惑し愛されたお兼は、夢二に「お葉 」という名を与えられ、彼女によって夢二の才能は大きく開花されてゆく

団鬼六先生は生前、僕のことを大変かわいがってくださり、この映画の撮影中に関本監督が団鬼六先生の愛人で当時、先生に内緒でお付き合いをしていたさくらちゃんに初対面でいきなり「キミは、おようそのものだ」と、男を狂わす魔性の女だということをその場で見抜いて出演交渉しましたが、さくらちゃんは恥ずかしいから嫌ですと1度断り、団鬼六先生と一緒なら良いですと出演OKして団鬼六先生とちょっとだけカメオ出演しています
https://twitter.com/dj_koki_abe/status/837332200181751808

さくらちゃんが亡くなった後、懐の深い団鬼六先生はお付き合いをしていた事を知っても更に可愛がってくださって「最後の愛人 」というタイトルで作品を発表し映画化も熱望していましたが、先生も2011年5月6日に食道癌でさくらちゃんの元へ旅立ってしまいました
最後の愛人には、僕も登場人物として書かれているのですが、映画化されて先生の夢が叶えられたら嬉しいです

団鬼六先生は官能小説、SM小説で有名な方ですが、「花と蛇 」を始め多数の映画化作品の中でも純文学なこの作品が1番好きなんや と生前僕に語っていました

今日5/6は団鬼六先生の命日なので、リリース時に団鬼六先生から頂いたDVDを久しぶりに観て追悼しています
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