嫉妬に燃えて、自分をどんどん見失う男。
自分を上手く使って、渡っていこうとする女。結局はお互い、慣れたものが欲しくなり、元に戻っていく。大切なものに気付くというような、よくある綺麗事ではなく、悲しい性なのだ。
廃止寸前の赤線にて、現地ロケとの事で、資料としても、とても貴重な映像たち。
当時の文化・風俗がよく伺える。
タイトルである、橋の向こう側はほとんど描かれず、あくまで手前の日常を描いている点も面白い。事あるごとに、ゲートと橋が出てくる事で、ここがどこなのかを忘れさせないようにしている。
状況はなんら変わっていないが、冒頭とは対照的な、爽やかな結末。