松井の天井直撃ホームラン

ヘアスプレーの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

ヘアスプレー(2007年製作の映画)
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↓のレビューは。今はもうなくなってしまった映画レビューサイトに、鑑賞直後に投稿したレビューを。こちらのサイトに移行する際に、以前のアカウントにて投稿したレビューになります。

☆☆☆★★★

ジョン・ウォルターズ監督作品で、稀代の怪女優?ディヴァインの当たり役だったカルト作品を、ブロードウェイミュージカル舞台化したのを映画化。

これはもう主演のニッキー・ブロンスキーを主役に据えた事で成功がほぼ約束された様な気がします。とにかくもう滅茶苦茶可愛いのなんの。彼女がいきなり歌い出す下りでもう、こちらのミュージカル好きのハートを鷲掴みされた。
ミュージカル映画の長い歴史の中でもこれ程まで心踊るオープニングとなると『踊る大紐育』や『運河のそよ風』辺りしか直ぐには思いつかない。

60年代の雰囲気を忠実に再現していて見てて楽しいんですが、中盤以降は人種差別問題が全面に出て来て徐々に重い雰囲気になります。しかし、ジョン・トラボルタや、クリストファー・ウォーケンのコメディ演技に救われ、特にミシェル・ファイファーの悪役振りが素晴らしく、いつしかクライマックスへとなだれ込む。

パーティーダンスのシーンや、ラストのダンスコンテストではバスビー・バークレーの《箱庭ミュージカル》を彷彿させてくれる。
オリジナル作品の監督ジョン・ウォルターズが冒頭の場面で露出狂を演じているお楽しみもあり、セリフにもついニヤニヤしてしまうところがあって楽しませて貰えました。

大絶賛とは言いませんが必ずや観た人の心をハッピーな気分にさせてくれると思います。

(2007年10月21日TOHOシネマズ錦糸町No.1スクリーン)