相撲好きでもなんでもありませんが、中川信夫の怪談ものを立て続けに二本見ましたので、今度は人情ものをと手に取りました。
千曲川の乱闘シーンは、日本映画史に語り継がれる名場面と思います。冒頭の浅間山の麓のシーンといい、カメラがセットの外へ出たときがまた、中川信夫という人の魅力でしょう。ちなみに本作は脚本も手掛けております。
クレーンを駆使したカメラワークはちょっとうるさいようにも思いますが、生垣越しに撮るとか、窓の柵越しに撮るとか、やや遠景に群像を持ってくるなんかは、たいへん感銘を受けました。
こちらは前編で、『続雷電』が後編となるよう。そんなこと、つゆ知らずで、おいおいこんなところで終わっちゃうのかよとハラハラしちゃいました。