処刑の丘の一のレビュー・感想・評価

すごかった。ナチ戦争映画名作中の名作『炎628』の監督エレム・クリモフの妻ラリーサ・シェピチコがそれに先んじてこんな映画を撮っていたなんて。パルチザンの2人が民家に逃げ込み捕らえられて以降は眠気もふっとぶ面白さ。あのナチ側の判事がまたいやらしい風貌ですごいかっこいい。拷問するとなったときに一瞬映る鉄製の器具。使用シーンがないのが残念だったがクローネンバーグの『戦慄の絆』を思い起こさせる禍々しさ。『炎628』にも通じるアブストラクトなノイズを用いた音楽も印象的。