らんらん

剣豪天狗まつりのらんらんのレビュー・感想・評価

剣豪天狗まつり(1961年製作の映画)
3.0
時は三代将軍家光(山城新伍)の治世、天下泰平にうつつをぬかす旗本、そして将軍家剣術指南役にあぐらをかく柳生家に喝を入れるため重臣大久保彦左(進藤英太郎)は全国から武芸者を募り御前試合の開催を発案、反対意見もあったが将軍さま直々の認可を得て決定される

物語は盛岡の武芸者である仏子四郎五郎(大友柳太朗)が、武者修行のため南下しつつ御前試合に出場することになるって感じの展開

途中の仙台では、柳生家免許皆伝でもある剣術指南役岡田英次を打ち負かす、ここでその妹の大川恵子に惚れられる
さらに南下しまたもや柳生家の達人戸上城太郎を負かしたことで、ますます柳生家との因縁が強くなり目の敵にされる
その合間に山に隠れ住む一味、その正体は真田幸村の姫丘さとみと出会い、またもや惚れられる
タイトルにある天狗ってのはその育ての親で、大友柳太朗に剣の指南もする老人筧十蔵(香川良介)の呼び名
あまり出番もないし、タイトルはやっつけ感w

一番のライバル役として着流しの黒髪ロングな浪人?若山富三郎が登場、似合わない姿ですw
大川恵子は大友柳太朗を想っていたんだけど、むさくるしい鎌使いの武芸者加賀邦男に手篭めにされて連れまわされていて、それを助けたのが若富
大川を妻にするもその心には大友柳太朗があり、嫉妬に燃える若富の剣は揺れる、、、みたいな

肝心の御前試合はあっさり、様々な武芸者が出場!と盛り上げといて風呂敷広げといてよくあるパターン
剣と弓の戦いなんかほんとお遊び、所詮真剣勝負ではないので何のドキドキもない

見る前の期待はそこそこあった作品なんですが、正直ハズレに近いかと
娯楽作品って割り切って見るべきなんだろうけど、アラが多く都合のいい展開が多すぎる

見所、収穫を挙げるなら丘さとみの頑張り
何かと湯浴みシーンがあって(脱いでるシーンは顔が映らないのでおそらく別人w)、生足だったり肌の露出が多く楽しませてくれる
さらには男装の若侍に変身し御前試合にも何故か出場出来ちゃう、得意の柔術を使った立ち回りシーンもあり

もう1人のヒロイン大川恵子はとにかく悲惨、でも設定のやっつけ感によりリアリティはない
仙台の剣術指南まで務めるお家が何故兄妹2人きりなのよ、相当身分高いはずなのに
武家の娘役なのに女郎のようで違和感ばかり

最初の方は盛り上がったんだけどなー、でもシグルイみたいな御前試合が展開されるわけもなく仕方ないか
テーマ的には宮本武蔵みたいな感じで面白くなりそうなのに、娯楽作品にしちゃうとこうなっちゃったみたいな

ちなみに寛永御前試合について調べてみたところ、実際に行われたかどうかも疑問とかww
あーー、つまりはロマンなんですねー
らんらん

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