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活きるのmumbleboyのレビュー・感想・評価

活きる(1994年製作の映画)
4.0
前日「閃光少女」という映画を観て製作国が同じという以外はまるで何も関係のない映画ですがやはり中国の映画と言えばチャン・イーモウ監督という印象が強いのでまだ観ていなかった今作を観てみました。

久しぶりにチャン・イーモウ監督作品観ましたがやはり凄いパワフルですね。観た後に相方に映画の説明をしていたら、これって聞かないと駄目なの?と言われ、どうやらシビアな内容は聞くだけでも辛かったみたいでした。こんな風に書くとただしんどいだけの映画と思われてしまうかも知れませんがそんなことはないです。初めは主人公で賭博に明け暮れる福貴がどうしようもない人物にしか思えませんでしたがそんな贅沢が出来る日は突然終わり自分の力で生きていくしかなくそこで影絵の道具を貰い影絵で食べていく様になってからは思ったより頑張れる人間だったんだと思いました。そこから中国の内戦に巻き込まれ強制的に軍に入れられ、その軍が共産党軍に惨敗するも奇跡的に助かり家族の元へ無事に帰ります。その頃には世の中はすっかり共産主義になっていて、もともとイデオロギーをもっていなかった福貴と家族はそこに順応していきます。そこからはこれって共産主義賛歌なんでないのと一瞬思うくらい平和で幸せそうな暮らしを過ごしますが。。。

あまり色々書きすぎると良くないですがこれは文章で伝えられる様な映画ではないので興味のある方は実際に観てみることをお勧めします。共産主義社会を絶対に否定するわけでも肯定するわけでもなく大変な時代をとにかく生きた福貴と家珍らに寄り添った映画だったかなと思いました。
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