おなべ

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カットのおなべのレビュー・感想・評価

3.7
◉ “漢”と書いて“ワイルドバンチ”。

◉20世紀初頭のテキサス。銀行強盗に入ったパイク・ビショップ率いる強盗団“ワイルドバンチ”は、メキシコへ逃亡。賞金稼ぎに追われながらも、何とか国境を越えてメキシコ政府軍を率いるマパッチ将軍のもとに辿り着くが…。

◉知人に「オール・タイム・ベスト」と薦められて鑑賞。なんでも、《サム・ペキンパー》監督の最高傑作にして、時代に取り残される無法者を描く事で、当時の西部劇に終止符を打った「最後の西部劇」と言われるとか言われないとか…。

◉ヤケに異なるアングルから銃撃戦を捉えていたりと、短く切り替わるカット割りの多さが印象的だと思ったら、撮影に約1288台のカメラを使っているらしい。監督の拘り具合、半端ないって…。迫力のある戦闘シーン、イカしたカッコいいBGMも◎。

◉従来の西部劇に引導を渡したと言われるぐらいだから、どんな結末を迎えるのかと思ったら、やはり一筋縄ではいかない胸熱の展開が待ち受けていた。そりゃタダでは終わらないよね。











【以下ネタバレ含む】











◉物語序盤、子ども達が枝を使ってアリ塚の周りを囲い、その中にサソリを落として食べられる様を見て楽しんでいるシーン。まるで、パイクら“ワイルド・バンチ”の迎える運命を示唆するかのような、秀逸だけど残酷な伏線。

◉“ワイルドバンチ”は、子どもみたいに無邪気な悪党という印象。それでいて、筋が通っててどこか憎めない感じ。勝敗が見え透いた勝ち目0の戦いなのに、一言も言葉を交わさずエンジェルの為に軍と戦う事を決意したシーンは冗談抜きでカッコ良かった。これを無謀と捉えるか、男気(漢気)と捉えるかはアナタ次第!

◉ハゲワシがイヤラしい。
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