おなべ

イノセンツのおなべのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
3.7
◉純善vs純悪。『イノセンツ』というタイトルの意味がじわじわ効いてくる…。

◉ノルウェー郊外の町。4人の子どもたちが特別な“力”に目覚める。最初は遊び半分で力を使っていたものの、その内の1人が次第に暴走をはじめ…。

◉北欧サイキック・スリラー映画。《大友克洋》のSF漫画「童夢」をモデルに作られた作品。観た瞬間からグッと引き込まれる謎めいたメインビジュアルと、アクション要素が少な目の予告を観て(激しく火花を散らす系の物量感全押しの映画ではないと安心して)鑑賞に至る。

◉見どころは、【一般の子ども×超能力】という設定を活かしたストーリー展開と、過度に煽り過ぎない演出。淡々と同じ雰囲気の中、着実に悪い方向へと進んでゆく展開に思わず引き込まれた。

◉また、子ども故の無邪気さ、まさに「イノセンツ」がテーマとなる本作。分かりやすいところで言うと、子どもに「銃」を持たせたら…へのアンチテーゼと捉えられる。残虐味のある容赦のないイタい描写もあるため、苦手な人は要注意…。

◉エンドクレジットがまさかの◯パターン…。初めて観たかも…。










【以下ネタバレ含む】











◉最初は遊び半分だったものの、次第に超能力のもたらす魔力に飲み込まれ、コントロールできなくなり暴走してしまう過程が、2時間の中できちんと順を追って見事に表現されていたのが良かった。起承転結もしっかりで、お見事。

◉まだ幼い子どもだし、家庭内事情も含めて、情状酌量の余地がある…というのは建前で、正直物語の中盤あたりからは、このお調子者のク◯◯キ君、早く痛い目を見ないかなと少女らを応援してたり…テヘッ☺︎
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