初めての体験だったのですが、映画が始まった瞬間、音楽が流れた瞬間、傑作であるだろうと直感。静かな始まり、何かが他の映画とは違った。そして、実際違った。いやぁ、素晴らしかった~。ノンフィクション。「ティファニーで朝食」をや「冷血」を書いたカポーティがどのような思いで、「冷血」を執筆し、「冷血」出版後の彼の人生はどうなったかを淡々と描いている。
アル中、ヤク中、同性愛者のカポーティが人物像としてあるのですが、そこはさらっと流し、淡々と静かに進行していく、そこに注視!カポーティは「冷血」の題材となった犯罪者を友人として接したのか、それとも、小説を書くために利用したのか。奇人・天才と言われたカポーティの静かなる葛藤が肝ですかね。アカデミー主演男優賞をとったフィリップシーモア・ホフマンの役の成りきり度も圧巻。
淡々とすすむ作品を好む者には、素晴らしい一本。