内田裕也とたけしの存在感がヤバい。
男どうしの友情から恋愛まで、外国と日本の文化の違いから軍人観まで、捕虜収容所を舞台に描いた刑務所ドラマ。なんか海外だとプリズンドラマってジャンルもあるらしい。
「分かってるのはロレンスだけだ」とかヨノイ大尉がセリアズに惚れてるのは明らか(裁判のヨノイに寄る場面や音楽とかそのまんまじゃんと思った)で、おもったより男性同士の恋愛を描いてる映画だった。でもセリアズにそっちの気はなくて、セリアズがヨノイに顔を寄せる場面も、彼が弟へした仕打ちに後悔してることが原因で、互いの気持は違うけど、ああいうことができるのはおもしろかった。
『御法度』に通じるところも多くて、集団内で姦通が問題になるのもそうだし、「彼ら個人は弱いが集団になると狂う」というのも「皆で内輪で話し合ってると幕府だって倒せる。そう思ってしまうんだ」に共通してると思う。「彼らは過去に生きてる」も分析的なセリフと思う。
このころは変な恋愛映画を撮ってた時期らしく、『愛のコリーダ』『愛の亡霊』『マックス、モン・アムール』『御法度』と続いていく。
夜の青い照明が印象に残る。それと坂本龍一の音楽は、メイン・テーマよりもセリアズが坂本を止める場面で掛かるあの曲のが好き。『種を蒔く Sowing The Seed』て曲。
午前10時の映画祭で見たんだけど、字幕の書体や配置がNETFLIXと違ってて、今回のために新しくしたんだろうか。