Kamiyo

盛り場流し唄 新宿の女のKamiyoのレビュー・感想・評価

盛り場流し唄 新宿の女(1970年製作の映画)
3.5
”盛り場流し唄 新宿の女”
監督は武田一成、脚本は山村英司と来栖三郎
1970年に公開された映画です
僕が好きだった、
当時人気絶頂だった藤圭子が歌手役で登場し、
可愛らしい声で演技もしている。
「新宿の女」
「女のブルース」
「圭子の夢は夜ひらく」
以上この三曲が使われました。
その中で『圭子の夢は夜ひらく』好きです
その圭子さんの持ち歌を三曲絡めて
「新宿に生きる女達の生き様を描いた」歌謡映画…

藤圭子が亡くなったのは非常に残念でした。
改めて数々の名曲を披露して頂いた事に感謝すると共に、ご冥福をお祈り致します。

出演者には、山本陽子、北林早苗、木村功、大信田礼子、藤竜也、小松政男などがいます。懐かしいです
50年前の新宿の街並みが映し出され、女性たちの住む部屋や店のインテリアがどれもレトロで楽しいです。
文化や男女の関係もこんなだったろうな、という感じ。
多少の誇張はあるだろうけど、実際、そんなだろうと思う。
不幸によって家族を支えるために戦う女性を中心に、
それほどの驚きもなく。

ストーリーとしては
父親の交通事故の賠償金返済のためホステスとして働く咲知子(北林早苗)と、彼女の友人で同じくホステスとして働くも左翼かぶれの無職の男や、結婚詐欺師に引っかかってまう礼子(山本陽子)を中心に展開されるストーリーです。

この時代の映画にはなぜか不幸に見舞われ過ぎる女性主人公や、その原因となる悪い男が登場することが多いです。本作も先のストーリーのように、とにかく女性を単なる物扱いする男性が登場しまくり、正直鑑賞していて心地よさはありません。

まあ、唯一の救いは不幸な礼子を演じる山本陽子の美しさでしょうか。そう、男はいつまでも子供のまま、女性はいつしか大人になっている…本作はそんなです。
不幸な女と悪い男の見本市みたいな映画です
Kamiyo

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