Kamiyo

新源氏物語のKamiyoのレビュー・感想・評価

新源氏物語(1961年製作の映画)
3.2
1961年”新源氏物語” 監督森一生。脚色 八尋不二

主演市川雷蔵の大映の名タッグで挑むは川口松太郎原作の「新源氏物語」。『愛染かつら』で有名な川口松太郎であるが「古典の中の古典」と代表される紫式部の「源氏物語」をアレンジするのはさぞ難解であっただろう。
紫式部の「源氏物語」は、原文はおろか、現代語訳も読んだことがありませんので、よくわかりませんが
帝とは当時天皇に愛された桐壷(寿美花代)は光源氏を産んで亡くなる。大きくなった光源氏(市川雷蔵)は左大臣の娘・葵の上(若尾文子)と結婚するが、亡き母桐壷の面影を持つ父の愛人・藤壺(寿美花代 )との禁断の恋に落ちる。思うようにならない恋に悩む光源氏は、さまざまな女性と逢瀬(おうせ)を重ねて、相手かまわず女性に並々ならない情熱を傾けている平安時代の公家の女性遍歴です。
朧月夜(中村玉緒)に葵の上(若尾文子)に、ヒロインには高嶋兄弟の母の藤壷.桐壷役(寿美花代)と女優陣は華麗だが、上映時間があまり長くないので、登場する女性達との恋模様を捌き切るだけで精一杯という感じで、あまり深みのある人間ドラマを描くところまではいっていない。
ヒロインの寿美花代はもともと宝塚の男役出身ということもあり、ゴツゴツしていて、あまり役に似合っているとは言い難い。。。脇役の若尾文子の方が美人でいいね。。
妙に冷たい若尾文子、おてんばな中村玉緒、嫉妬の物の怪となる中田康子(六条の御息所)の存在が面白かった。
それぐらいかな。。。。

光源氏をかばうわけではないが当時は一夫一妻制ではないので、現代の何倍も恋愛は自由であった。夫つまり男は、女のもとを頻繁に訪れるだけで、同居は珍しいことであったらしい。つまり絶世の美男子ともなれば奔放な愛と性は当然の行いともいって宜しいのかと。
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