“Pourquoi?”
「どうして?」
生まれた時から歩いて言葉を話す不思議な赤ちゃん、キリク。
キリクは、魔女に支配された村で、村人達を知的で豊かな発想で救っていく。そんな賢いキリクもやっぱり赤ちゃん、わからないことでいっぱいだ。大人達に「何故?」「どうして?」と疑問を投げまくる。そんなキリクが一つの問いを投げかける。
「どうして魔女は悪い魔女になったの?」
この映画の面白いところは正にこの問いにある。この話の魔女は単純な絶対悪ではないのだ。
魔女は魔女だから、魔女なのではない。魔女を魔女たらしめる何かがある。魔女という悪の存在を見てこんなことに気づき、関心を持つ人がどれだけいるだろうか?村人達もそんな問い全く関心がない中、一人で答えを探す旅に出るキリク。彼が問い続けた先に明らかになる全容とは?
アフリカの独特の節の音楽、楽器も物語をより引き立てて注目だ。
非常に見応えのある寓話映画だった。