方眼

小説家を見つけたらの方眼のレビュー・感想・評価

小説家を見つけたら(2000年製作の映画)
4.1
2000年”Finding Forrester”。ブロンクスの老小説家と黒人少年が、奇妙な出会いから友情を育むまで。全体「グッドウィル」の流れで、ジャッキー・チェン「ベスト・キッド」の文章作法版のように進行し、クライマックスは「セントオブ」から「グラン・トリノ」。オリジナル・シナリオがよく出来ていて、ジャマールがピンチになる複数原因の散りばめと収斂、一発で解決する方法、関係が逆転するさじ加減が上手い。脚本家はメンター/メンティの話が得意だからか「カーズ3」に呼ばれている。ヒチコック作品から学んだ監督は「裏窓」「めまい」的な絵も入れてる。ジャマール、バスケ上手くて退屈しない。私立高の大人たちは、インテリジェンスの皮の奥に、プライドや失望や公平さを隠し持つ。サリンジャーを想起する作家フォレスター、新しい靴下が来たらいそいそと履き替えるの面白い。日々飲んでいるのは”J&Bレア・スコッチウイスキー”。自転車シーンで画面もエモーションも動き出す。
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