現実逃避帰国準備

愛しのローズマリーの現実逃避帰国準備のレビュー・感想・評価

愛しのローズマリー(2001年製作の映画)
4.5
ジャック・ブラック祭りの続き。

笑いと涙と人生教訓が入った映画。

子供達に、「外見に囚われず、目の見えない人は内面だけを見ている様に、内面を重視する様に。」と時々言ってるんだけど、何かと言うとこの映画『Shallow Hal』を引き合いに出す事がある。

スポイラーアラート↓



お父さんの臨終で暗示に掛かりShallow(外見重視する人)になってしまったHalが、カメオ出演したTony Robbinsに、Devils, come out!と言って「心が美しい人の外見が美しく見える」暗示にかけられる。

友人のMauricioを演じるJason Alexanderが、『Seinfeld』(1989-1998)のGeorge Costanzaそのままのキャラで笑える。

二人とも、美しい女性=性格は良くないというステレオタイプを持っていて、それでも美しい女性が好き。

だから、Rosemaryが、She's way too pretty to be so niceで、美しいのに性格も良い事が信じられないHalに、Mauricioが言う"Ugly duckling syndrome"に笑った。

Mauricioが、” She probably didn't get pretty till high school. Thus the personality had to develop out of necessity. Sometimes they're ugly so long, when they finally turn pretty, they don't even realize it..."と、自信満々に持論を展開するのが笑える。

暗示に掛かって内面の美しい人が美しく見えてるHalには感動しないけど、暗示が解けた後のHalに感動。小児病棟で顔に火傷を負った少女に会うシーンなどウルウル涙した。

”テレビ、雑誌、映画が、これが美しい人、これは美しくない人と、人々を洗脳している” とTony Robbinsが言う通りなんだけど、 ”Beauty is in the eye of the beholder” ”Inner beauty”を主題にしているこの映画自体も、実はその洗脳に加担しているという事実にジレンマ。

でも、Inner beautyを重視するという映画のメッセージは、それらメディアのステレオタイプのBeauty無しでは語れないので仕方ないね。

最後、「残りの人生を1人の女性だけと過ごす事は、一見、沢山の事を” Missing”しているように見えるけど、実際はもっと沢山の幸せを得られる。」とHalが悟り、” If you let me, I wanna spend the rest of my life making it up to you”と言うところで感動。

うちの旦那も暗示に掛かってるのかもww