ごろちん

コード・アンノウンのごろちんのレビュー・感想・評価

コード・アンノウン(2000年製作の映画)
4.0
『コード・アンノウン』
直訳すると「知られていない信号(暗号)」。情報伝達で自分と相手、お互いに知られていない信号、伝わらない信号はある。

このタイトルに関わる登場人物は、聾唖の子どもたち、正しいことをしたのにそれを警察に伝えられない黒人青年、異国の地で違法滞在している女、紛争現場からメッセージを送るカメラマンと表現のプロである女優。
そして最後に私たち観客。

たぶんハネケは意図して私たちを作品の一部に組み込ませている。難解なテーマを観客に出して「ほら、相手の意思を読み解くのって難しいだろ?」と言っている気がする(ジャケ写真のチョイスを含めて…笑)。

でも、聾唖の子どもたちが太鼓でリズムを合わせるという皮肉も込めている。

相手の伝えたいことを読み取る難しさを、ハネケ監督の作品で実感。
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