モリアーチー

戦火の勇気のモリアーチーのレビュー・感想・評価

戦火の勇気(1996年製作の映画)
3.5
THE CINEMAで放映された吹替版を録画視聴しました。

湾岸戦争時期のアメリカ陸軍を描いている骨太なヒューマンドラマです。戦闘シーンもありますが、主題はタイトルが表すように戦場での勇気で、戦後その勇気が検証されます。

デンゼル・ワシントン演じるナット・サーリング中佐はイラク軍との交戦中に親友の戦車部隊を誤射するというミスを犯します。帰国したナットは誤射の経緯を明らかにして、親友の両親に謝りたいと上官に伝えますが、上官は調査を理由に禁じます。

叙勲を審査する閑職に追い込まれたナットは名誉勲章の史上初の女性候補オールデン大尉を調査します。オールデンは墜落したブラックホークを救うために医療部隊を率いて戦い、戦死したのです。

この映画の肝となるのはナットがオールデンの部下にヒアリングを行うと、まったく違う戦死の経緯が話されるところです。ナットは自分の誤射について真実を明らかに出来ず、オールデンの死の真実が明らかにされないことの二重のストレスでアルコールに溺れます。

映画はナットが勇気を出して最後まで筋を通して二つの真実を明らかにする過程を描き切ります。
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