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七人の侍のtanayukiのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
5.0
ただ腹一杯飯を食わせるという報酬だけでメンバーを集めるスカウティングの場面がいい。

七郎次「いいか。戦ほど走るものはないぞ。攻めるときも退くときも走る。戦に出て走れなくなったときは死ぬときだ」

菊千代「ハハハ、こいつはいいや。ハハーッ! やい、おめえたち、いったい百姓を何だと思ってたんだ。仏様とでも思ってたか。笑わしちゃいけねえや。百姓ぐらい悪擦れした生き物はねえんだぜ。米出せっちゃねえ、麦出せっちゃねえ。何もかもねえって言うんだ。ところがあるんだ。何だってあるんだ。床板引っぺがして掘ってみな。そこになかったら納屋の隅だ。出てくる出てくる、瓶に入った米、塩、豆、酒。ハハッ! ハッハハハーッ! 山と山の間に行ってみろ。そこには隠し田だ。正直づらしてペコペコ頭下げて嘘をつく。何でも誤魔化す。どっかに戦でもありゃ、すぐ竹槍つくって落ち武者狩りだい。ヒィーッ。よく聞きな。百姓というのはな、けちんぼでズルくて泣き虫で意地悪で間抜けで人殺しだ! チキショー、悔しくって涙が出らあ! だがな、そんなケダモノつくりやがったのはいったい誰だ? おめえたちだろ。侍だってんだよ! 戦のためには村ぁ焼く。田畑ふん潰す。食い物は取り上げる。人夫にはこき使う。女漁る。手向かいゃ殺す。いったい百姓はどうすりゃいいんだ! 百姓はどうすりゃいいんだ! クソッ! チキショー、チキショー! チキショー、チキショー……」
勘兵衛「貴様、百姓の生まれだな」

勘兵衛「今度もまた負け戦だったな」
七郎次「え?」
勘兵衛「いや、勝ったのはあの百姓たちだ。ワシたちではない」

△2020/05/20 Apple TVで7回目鑑賞。スコア5.0

○島田勘兵衛(志村喬) 戦はもう飽きたでな。
○片山五郎兵衛(稲葉義男) ワシはどちらかというとお主の人柄に惹かれてついて参るのでな。
○七郎次(加東大介) あれはな、ワシの古女房でな。
○林田平八(千秋実) 苦しいときには重宝だと思う。薪割り流を少々。
○久蔵(宮口精二) つまり自分を叩き上げる。それだけに凝り固まったやつでの。はたしてウンとは申さん。
○勝四郎(木村功) 先生。
△菊千代(三船敏郎) お主は当年とって13歳。
た:利吉(土屋嘉男)、茂助(小杉義男)、万造(藤原釜足)、与平(左卜全)、志乃(津島恵子)

△2018/12/30 iTunes登録。スコア5.0
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