すいかめ

早春のすいかめのレビュー・感想・評価

早春(1956年製作の映画)
2.9
夫が不倫に妻が気づいて…みたいな良くある展開で喧嘩のシーンもあるが、そこまでドラマチックな雰囲気にならないのが印象的。どの場面も日常の一部と言う感じに平坦に進んでいく。

その淡々としたテンポに眠くはなるが、不思議とつまらない映画だとは思わなかった。きっとリアルな感情を持った人間の日常が丁寧に描かれていたからだと思う。日常は面白い。

同じ時代に黒澤明のような激しくずっしりくる作品と、小津安二郎のような静かでしみじみ染みる作品が共存していたことがなんとなく不思議に思えた。
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