熟睡

桐島、部活やめるってよの熟睡のネタバレレビュー・内容・結末

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

高校生の群像劇を見るにはもう歳かなと思いつつ、公開当時見た印象はよかったものの記憶がわりと抜けていたので、10周年記念上映を鑑賞。

高校生たちのカーストは、バドミントン部ってそんなに上位だった?などと思うところはあっても、今見てもかなりリアル。
中盤、教室で一人ひとりがアップになるシーンで、それぞれが自分の世界を生きている感じが伝わってきた。

屋上の撮影シーンはやはり一番グッとくる。
ヒロキは、ノリで「将来の夢は映画監督」などと答えず、今の自分の等身大の"好き"の気持ちを言える前田に涙したのかな。

エンドロールの(◯◯部)の記憶は全くなかった。ヒロキのみ、中身のない( )になっていたのが印象的。帰宅部には( )すらなかったのも印象的。
部活イコール打ち込めるものがある、とは単純に言えないけど、この作品においては部活に打ち込んでいる生徒の方がより自分というものを持って生きているように見えた。

あとは、劇中映画の「この世界で生きていかなきゃいけないんだ」的なセリフも刺さった。
役者は若いけど実力派揃い。今も活躍している俳優たちも、それほど「若いなー!」という感じもなく、各々キープしていると感じた。
バレー部のリベロは仲野太賀だったのか。

せっかくの若いときを、こういうカーストの中でエネルギーを費やすのって、大人から見るともったいなく感じてしまうけど…学校制度がある限り仕方ないことなのかな。
私もこの頃に好きなことを見つけてもっと打ち込みたかった。
原作の方も気になってきた。
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