アパッチ族の最後の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

　『捜索者』や『ワイルド・アパッチ』に通じる「追跡モノ」だが、砦内部での人間関係描写が大半を占める。不倫やら横恋慕やらでこんがらがったこの関係、なかなかに複雑だし時には意表をつかれるので面白いと思う反面、だんだんと「なに痴話喧嘩しとるんだ」という気になってくるのも否めない。
　襲撃跡をなめるように映すオープニングショットが一番良い。原題の『Ambush』ーー「待ち伏せ」の意味がわかるのはラスト近くだが、『シャロン砦』の怖さとは比較にならない。