シネフィルmonk

愛のメモリーのシネフィルmonkのレビュー・感想・評価

愛のメモリー(1976年製作の映画)
4.0
原題は『Obsession』、「妄想」。
ブライアン・デ・パルマのアルフレッド・ヒッチコックへのオマージュ溢れる作品。
ヒッチコックの『めまい』(Vertigo)を思わせる幻想的なカメラ映像に音楽も同じバーナード・ハーマンが手がけている。

美しい妻と娘がおり社会的地位にもあって幸せの絶頂にあった主人公が妻子を誘拐され、身代金を要求されるが救出は失敗に終わる。そこからの展開が夫婦の出会いの地フェレンツェへの旅から新たなドラマがミステリータッチで進んでいく。
ヒッチコック信奉者で知られるブライアン・デ・パルマだが、後半の息を呑む展開に圧倒される。これ以上はネタバレになるので。

主演のクリフ・ロバートソンが父親役、妻を演じるジュヌヴィエーヴ・ビジョルドがとにかく美しい!

ネットで調べたら、1981年2月21日の日本テレビ 「土曜映画劇場」でCM入りで観たのが最初。今回が忘れた頃に見て三回目鑑賞でした。ヒッチコック風サスペンスが好きな人にはこの作品と、同じデ・パルマの『裏窓』をモチーフにした『ボディ・ダブル』や『サイコ』へのオマージュを捧げた『殺しのドレス』もオススメです!
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