Ryoko

トンマッコルへようこそのRyokoのレビュー・感想・評価

トンマッコルへようこそ(2005年製作の映画)
3.7
朝鮮戦争時代、不思議な村に迷い込んでしまった韓国軍兵士たちと北朝鮮軍兵士たちの心の交流を描くファンタジー。音楽を担当するのが久石譲ということもあり、どこかジブリ映画のような雰囲気が漂う。主人公たちが神隠しのように不思議な世界に迷い込む、そこは村長を中心に独特なコミュニティーを形成しているという点で「千と千尋」に通じるところがあると感じた。懸命に働く村人たち、白い蝶やイノシシ、天使のような女の子などジブリ要素を探しながら見てしまった。
ファンタジーのような村での生活。しかし、村の外では確かに戦争が存在し、兵士たちも心の中では戦争の記憶に怯えている。戦争を知らない村人たちや南北兵士が仲良くなるというまるで夢のような村でのシーンと爆音が鳴り響く戦闘シーンとが気持ちが追いつかないくらいギャップが大きい。このチグハグな雰囲気がこの映画の魅力であると感じた。ラストは泣ける。どんな涙かは見て確かめてもらいたい。
Ryoko

Ryoko