【主なキャスト】
* 竹久夢二：沢田研二
* 脇屋巴代：毬谷友子
* 彦乃：宮崎萬純
* お葉：広田玲央名
* 脇屋：原田芳雄
* 稲村御舟：五代目 坂東玉三郎
* 女将：大楠 道代
主役であるはずのジュリーの存在感が薄い。逆に原田芳雄が台詞回しや間の取り方、低い声から上ずった声に変えていく感情表現が上手い。やっぱりプロの役者はひと味違う。
物語が大正時代ということもあって台詞をゆっくり言うのが特徴的。劇伴も控えめで映像だけが流れていく。夢を見ているような雰囲気だ。館内からはいびきが聞こえる。心地よい睡眠が得られるヒーリング効果のひとつと言っていいだろう。
現代とは違う趣きで内容も難解。
中途半端な映像のコラージュと前衛的な演出。独特の映像美はあまり目立たない。
近くの熟年カップルがひそひそ話の後そーっと退席。
清順監督なにがしたいんだ。
日活時代の熱量と遊び心はいったいどこへ行ったのか。"冬眠"が長すぎたようだ。
しかし、玉三郎の佇まいは絵になる。
そして、大楠道代の色気に魅入る。
そんな作品も淡谷のり子先生がソプラノで華麗に歌う「宵待草」で締めてくださった。さすがブルースの女王である。
「夢二」（1991）予告編 🎨
https://youtu.be/VcW5iO-qijQ
