ガブXスカイウォーカー

ネメシス/S.T.XのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ネメシス/S.T.X(2002年製作の映画)
4.0
TV版『新スタートレック』(1987~1994年)、映画『ジェネレーションズ STAR TREK』(1994年)、『ファースト・コンタクト STAR TREK』(1996年)、『スター・トレック 叛乱』(1998年)と続いてきたピカード艦長の『新スタートレック』シリーズがここに完結。
ウィリアム・ライカー副長とディアナ・トロイの結婚式(出席客の中にガイナンとウェスリー・クラッシャーもいる)、キャスリン・ジェインウェイ提督のカメオ出演、宿敵ロミュラン帝国との和平交渉、データのプロトタイプ・B-4、超巨大戦艦シミター、ピカードのクローン・シンゾンなど、完結編にふさわしいボリュームである。
シンゾンはピカードの合わせ鏡となっており、まさにラスボスにふさわしい強敵だ。さらにクライマックスのU.S.S.エンタープライズE対超巨大戦艦シミターはスタートレック史上ベスト5に入る激戦である。今回は17年ぶりの再鑑賞にもかかわらず、懐かしさもあって大いに楽しめた。
実を言うと、2003年当時は、TV版の最終回に比べるとまるで物足りない。しかもTV版でデータの兄ローアが何度も出ていたのに今度はプロトタイプのB-4なんか出してなにが面白いの? などガッカリしたものだ。以前は狙いを読み取れないこともあったし、期待値が高過ぎたため過小評価してしまった。改めて観ると、『ネメシス/S.T.X』はTV版で一度終わった『新スタートレック』を見事に一歩進めて完結させており、古さを感じさせないスペースオペラの傑作であった。
思えば『スタートレック』シリーズはTV版も映画版も面白いものが多い(個人の好みにもよるが)。自宅待機で暇を持て余した方は映画版だけでも一気見し、未知の宇宙を探検してみてはどうだろうか。