KnightsofOdessa

アギーレ/神の怒りのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)
5.0
No.543[狂気の旅の果てに残ったものは…] 100点(ATB)

実はヘルツォークを見たことが無かった。ということに気が付いたので、昔買った箱を引っ張り出して、一番短かった本作品を鑑賞。”1001の映画2011”の543番目。

若干血が安っぽいのは気になったが、それ以外の点は満点あげる以外のアクションを思い付かないくらい素晴らしい作品だった。

初期から一貫している”熱に浮かされた変人”を圧倒的ヴィジュアルで描くという点で、ヘルツォークの右に出る者はいないだろうと容易に想像がつく。勝てない。

そしてなんといっても、クラウス・キンスキーだろう。最早”いるだけで演技”というナチュラルボーンな表現者である。しかし、性格は破綻していたらしく、同じくぶっ飛んでいたヘルツォークとは喧嘩ばかりしていたらしい。だが、ぶっ飛んだヘルツォークだからこそ純度100%のキンスキーを映画史に刻むことが出来たのだろうと私は思っている。
KnightsofOdessa

KnightsofOdessa