岩下志麻の縁談話と、笠智衆のある出来事の2つを描いている。有名な大学教授の笠智衆のとぼけた感じがなんとも面白く、かわいらしい。
この監督らしい不思議な作品だけど、松竹らしい落ち着いた雰囲気の映像と、ほろっとさせる脚本で不思議な魅力がある(この監督はいつもこのパターンで撮ればいいのにと思ってしまう)。
笠智衆の家やミルクホール、北林谷栄の家などセットが美しく、特に笠智衆の家は、建具に対して斜めに撮影しているのか、1つのカットでたくさんの建具が見えるのがきれいだった。
「松竹映画百周年記念 ホームドラマの系譜」