《あらすじ》
ネコのいない国アメリカを目指してロシアを脱出したネズミの一家。旅の途中、嵐で末っ子ファイベルははぐれてしまう・・・・・
スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のミュージカルアニメーション映画。現在のCGアニメを観慣れている方にはオール手作りのセルアニメは新鮮、あるいは違和感だらけかもしれないが、手描きならではのハイクォリティ映像を味わえる。さらに音楽も主題歌「Somewhere Out There」(作曲:ジェームズ・ホーナー、作詞:バリー・マン、シンシア・ワイル、歌:リンダ・ロンシュタット、ジェームス・イングラム)はじめ充実している。
移民、離れ離れになる家族、奴隷商人、自由のための戦いなど重くなりがちな題材を子ネズミの冒険譚としてコミカルに描くので観ていてじつに楽しい。上映時間が80分と短めなので、最後は駆け足気味にネズミの親子は再会してハッピーエンドを迎えるけど、ダレないからこれはこれでありだ。本作は家族で鑑賞できる良作アニメと言っていいだろう。
日本語吹き替え版は、充実の声優陣。当時としては普通のキャスティングなんだけど、今では実現不可能なオッサン、オバサン声優の演技は聴き応えあり。とくに青野武の悪役ぶりはおかしい。
ファイベル・マウスクビッツ:浪川大輔
パパ・マウスクビッツ:高木均(故人)
ママ・マウスクビッツ:麻生美代子(故人)
ターニャ・マウスクビッツ:市丸和代
ウォーレン・T・ラット:青野武(故人)
アンリ:川久保潔(故人)
トニー・トッポーニ:田中真弓
タイガー:内海賢二(故人)
ブリジット:玉川砂記子
オネスト・ジョン:富田耕生
ガッシー・マウスハイマー:京田尚子
ディジット:三ツ矢雄二
モー:飯塚昭三
その他の声の出演:島香裕(故人) / 玄田哲章 / 納谷六朗(故人)