このレビューはネタバレを含みます
これすごく琴線に触れてきて素晴らしい映画だったんだけど、形而上学的に考えると、主人公夫婦の子どもは存在そのものが消え去ってしまった(厳密にはそもそも存在していない)わけで、現実の時間でこれから二人が結婚して子どもを授かるとしても、それは天使のくれた架空の時間のなかで過ごしたあの子どもではないことになる(なぜなら天使のみせてくれた時間は現実の時間よりも過去に分岐している世界なので、天使のみせてくれた時間から覚めて現実でいくら取り戻そうとしても過去の分岐点にはそもそも干渉してやり直すことができない)ので、そこらへん考えちゃうとマジつらい
二人は過去に別れる選択をしたことであんなに美しい子どものいる未来を失ってしまったんだと思うと、もうめっちゃかなしい
とはいえ、ラストの幕引きのシーンにはやはり救われるものがあったので、嫌な気持ちにはならずに済んだ。
傑作
ニコラスの肉体美にも注目