吉田康平

ワイルド・スピードの吉田康平のネタバレレビュー・内容・結末

ワイルド・スピード(2001年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

極限までチューンアップされたスポーツカーによるハイスピードバトルを描いた作品。

アメリカ・ロサンゼルス。高額貨物を乗せた輸送トラックが夜間に初代ホンダ・シビッククーペの改造車の集団の襲撃を受ける事件が多発していました。

車好きの青年ブライアン・スピルナーは、愛車であるD32型三菱・エクリプスの改造車のパワー不足に悩み、彼自身が働いているショップのオーナーであるハリーにNOSをねだるも、素人技術では暴発しかねないと釘を刺されてしまいます。ブライアンは行きつけのカフェで働くミア・トレットに好意を寄せており、いつもと同じようにカフェでミアに声を掛けていたところ、同じく彼女に好意を寄せるヴィンスと喧嘩になり、仲裁に入ったヴィンスの仲間でミアの兄ドミニク・トレットから警告を受けてしまいます。

その日の夜、ブライアンは大金を賭けたストリートレースでドミニクに勝負を挑むも、真っすぐ走らせるにも難儀しNOSを用いて一時は好位置につくがエンジンブローを起こしてしまいます。それでもガッツを見せたことで周囲から認められたブライアンでしたが、その直後警察が現れレース会場は混乱に陥ります。混乱の最中窮地に陥るドミニクを助け出したブライアンは知らず知らずのうちに敵対している東洋系ギャングであるジョニー・トランの縄張りに入ってしまい、銃撃によってエクリプスが炎上・爆発させられてしまいます。砂漠でのレース「レース・ウォー」を決着の場とする約束を取り付け、何とか危機を脱する2人。ドミニクは、逃げ遅れた仲間の危機を救出しようとせずに乱痴気騒ぎを続けている仲間と違い自分も捕まる覚悟で助けに向かったブライアンに対して敬意を示すこととなります。

翌日、ブライアンは警察に路上で職務質問の末に拘束されます。輸送トラック襲撃事件の捜査本部に連行されたブライアンは、上層部からはトラックの運転手が自衛手段の強化を図っていること、ドミニクがかつてレンチで人を殴った前科があることを聞かされます。ブライアンの正体は、潜入捜査のためにドミニクらに接触したおとり捜査官ブライアン・オコナーだったのです。その後もドミニクへの接触を続けるブライアンでしたが、A80型トヨタ・スープラの改造などを通して友人としての関係を深めていき、さらにはミアの仲も徐々に親密となっていきました。

ある日、ブライアンはハリーの店に入った注文が襲撃事件に用いられたものと合致することに気づき、その夜顧客情報から得た手掛かりをもとに注文者のガレージに忍び込みますが、脱出したところでヴィンスに昏倒させられドミニクに警官かと問い質されます。レース・ウォー参戦にあたって他勢力の車両を調べて回っていたと誤魔化したブライアンは、ドミニクらとともトランのガレージに忍び込むことになりますが、そこでトラック襲撃の被害品を見つけるとともにトラン一味の残虐な拷問を目の当たりにすることとなります。その目撃情報をブライアンから伝えられた上層部はトラン一味の検挙に踏み切ろうとするも、ブライアンは情報の不確定性を訴えます。しかし、かつてドミニクがレンチで殴りつけた男の写真を見せた上司はドミニクに自制心があるとは思えないとしてブライアンの訴えに耳を貸しません。

一方、ブライアンへの信頼を深めたドミニクは父親の形見である1970年式ダッジ・チャージャーを見せ、ストックカーレースに参戦していた父親が同車で事故を起こし焼死したこと、事故死の原因である相手をその気はなかったもののレンチで殴りつけてしまったことでプロのレースに参加する資格を失ったこと、ゼロヨンが生き甲斐でその間だけは他の事を忘れ自由でいられることなどを語るのでした。その夜、ブライアンはミアとのデートに出かける中で上層部からトラン一味の検挙の連絡を受け、翌日一味は次々と検挙されます。しかし、捜査を進めるとガレージにあった物品は正規ルートで入手したものだと分かり、一味は保釈され更に上層部は早合点で動いた責任をブライアンに押し付けてしまいます。ブライアンは数日以内に真犯人を突き止めるという無理難題を突きつけられます。

やがてスープラの改造を完了させたブライアンは、ドミニクからレース・ウォーへの参加を提案され実際にドミニクの仲間として参加します。レースが進む中、同じくドミニクの仲間であるジェシーが父親の4代目フォルクスワーゲン・ジェッタを賭けてトランと勝負することになってしまいます。あえなく敗北し恐れをなして逃げてしまったジェシーに対して、トランはジェッタを取り返すことを要求するとともに警察に通報したのはドミニクだとの思い込みから口論になり、二人は取っ組み合いとなります。

その夜、ドミニクとミアが言い争うのを見掛けたブライアンはミアに自分が警官であることを白状した上で、ミアへの想いは本当であること、トラックの運転手が自衛を強化し始めたことでドミニク達の立場が危うくなることを告げて協力を仰ぐのでした。レティらが不安を抱く中でドミニクらによる襲撃が実行に移されるも、ショットガンを手にしたトラックの運転手の抵抗によってレティの搭乗する車両が横転、ヴィンスの腕にワイヤーが絡まって生命の危機に陥ってしまいます。ミアとともにブライアンが現場に到着してヴィンスを救出しますが、ドクターヘリを要請する際に思わず本名を名乗ってしまったことで警官であることがバレたブライアンは、ドミニクから距離を置かれてしまうこととなります。

ロサンゼルスに戻ったブライアンは、整備を終えたチャージャーを持ち出してジェシーを探しに行こうとするドミニクと一触即発となります。そこへ不意に戻ってきたジェシーでしたが、直後に現れたトラン一味の襲撃により被弾してしまいます。ブライアン、ドミニクの2人は連係プレーでトラン一味を追い、やがてブライアンの発砲でトランが倒れたことで抗争は終了します。

そのままチャージャーを駆るドミニクでしたが、ブライアンがそれに追いつきます。やがておもむろに信号で停止したドミニクは、ここは高校生の頃にゼロヨンレースを行った通りだと語るのでした。信号が青になった瞬間、レースがスタートする。互いに一歩も譲らず同時に踏切を越えた2人でしたが、その直後に現れたトレーラーにドミニクのチャージャーがぶつかり大破。遠くに警察のサイレンが響く中、車を失い観念した表情を浮かべるドミニクに対し、ブライアンは職務よりも友情を優先し自らのスープラのキーを渡すのでした。

その後、バハ・カリフォルニア州にてシボレー・シェベルSSを駆るドミニクの姿がありました。

終盤のカーアクションは見応えがありました。またポール・ウォーカーがイケメンですね(笑)
吉田康平

吉田康平