今作ではいつか必ずやってくる「子供のおもちゃからの卒業」もテーマに盛り込まれていて、物語の楽しさの中にも切なさが含まれている。
物語のスケールは前作よりもパワーアップ。新たなおもちゃも登場し、ウッディ、バズたちの冒険活劇には大人になった今見てもめちゃくちゃワクワクする。
今作の「おもちゃは子供に遊んでもらうことに意味がある」という思い。古い玩具に高値が付き誰も触れなれない所で飾られるという本来のおもちゃの意義から外れた事に対するアンチテーゼ。「おもちゃは子供のためにある」という制作陣の思いを感じた。
そして前作同様にエンドロールに挿入されるNG集。「本当におもちゃが『トイストーリー』という映画を演じている」という最後の最後まで子供に夢を与える演出は本当に凝ってる。
前作のセルフパロディ的シーンがあったり、「スターウォーズ」「2001年宇宙の旅」のパロディシーンなど映画公開当時のお父さん世代がおそろくニヤニヤして見たであろう部分もある。
改めて「トイ・ストーリー」という映画は子供が見ればおもちゃの冒険にワクワクし、大人が見たらおもちゃで無邪気に遊んでいた頃に思いを馳せ寂寥感を覚える映画だなと思った。
