shibamike

ただいま零匹のshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

ただいま零匹(1957年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

大分市の市長が、利権や私腹を肥やすためではなく、
誠心誠意市民のために仕事を頑張る、というガーエー。

ガーエーの中での大分市の差し迫った問題は”財政赤字”。
市がジリ貧でピーピーしているので、
市民達にも仕事が無く、一緒にピーピーしており、
マズイぜ大分市!

そこで市長が画期的な打開策を思いつく。
ずばり「高崎山の猿で動物園を作る。」
というものであった。
観光客を大勢集めることができれば、
入園料などで財政が潤うはずだ!と鼻息荒い市長。
市の議員達からは失笑や批判の嵐。
劇場で自分も失笑していた。
(家に帰ってからネットで「高崎山 猿」で
検索してみたら、本当に大分市には「高崎山自然動物園」という
猿がメインの動物園があるらしく、驚きで失禁した。)

市長に反対する議員から実際的な意見が出る。
Q.「実際問題、どうやって猿を捕まえるんですか?」
市長「それはやってみなければわからない。」
また、失笑と批判の嵐。
「おいおい、この映画どうなるんだよ…」
と自分は勝手に不安に。

市長は実行の人で、猿の捕獲も自分で行う。
どうやって猿をおびき寄せるかであるが、
大量にリンゴを外に並べるだけではダメらしく、
市長独自の作戦がおっぱじまる。
それは”ほら貝を吹いて猿をおびき寄せる”というもの。
猿とほら貝に一体何の因果関係があるのか、一切意味が
わからなかったが、毎日市長は高崎山へ行き、
ひたすらほら貝を吹きまくる。
ほら貝を吹く技術が相当上達したのではないであろうか。
結局、何日か後に大量の猿が山から下りてきて、
動物園は成功するのであるが、
それよりも市長が毎日山でほら貝吹いているという
エキセントリックさに唖然。休日とか夜ではなく、
思いっきり平日の勤務中にほら貝!
さすがに映画の中でも市長を批判するデモ運動が勃発。
(ホラ吹き市長やめろ!とかそういうプラカードの嵐)
大らかでのどかと言えばそうなのかも知れないけど、
ヒヤヒヤした。
猿の話で終わるのかと思ったらそんなこと全然なく、
ホステスのお色気攻撃が市長に襲いかかったり、
市長の娘が駆け落ちしたり、何だかんだある。
(山から猿が出てきたら、家から娘が出て行ったは
ウマイと思った)

最後は市議会で、市長反対グループから辞職を迫られ
ピンチに陥る市長。
そして、市長自身も市政にうんざりしてか
「どうかワシを辞めさせてくれ!」
と言う反対派との意見一致。ビックリした。
でも、味方グループから「いや、市長ほど立派な方はいない」
とかの援護で、結局市長が市長を続けることで、ガーエーは終わる。

タイトルがインパクトあって、興味惹かれたけど、まぁまぁの印象。
零匹というのはお猿さんの数なのか、
はたまた市長の味方の数なのか。匹だと失礼か。
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