すずき

天使にラブ・ソングを2のすずきのレビュー・感想・評価

天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)
3.7
前作の一年後、歌手としてそれなりの成功を収めたデロリス。
そんな彼女に、再会したシスター達から力を貸して欲しい、と頼まれる。
何でも、彼女達は今、カトリック高校で教師の手伝いをしているそうだが、そこは悪ガキばかりで学級崩壊。
そこで、修道院を立て直したデロリスに、再びマリア・クラレンスとなって生徒を導いて欲しい、との事だったが…

今作の舞台はハイスクール。
個性ある生徒達と、彼らの悩み・葛藤が描かれ、最終的に音楽の力で問題解決、な青春コメディ。

生徒一人一人のキャラクター設定は丁寧。(登場シーンの数に贔屓はあるけれど)
特にお気に入りシーンは、「メリーさんの羊」を歌わせるシーンで、一人一人それぞれ歌う中、「その歌知らないの」という女子生徒の描写。
当たり前・常識・普通だと思ってた事でも、それが普通じゃない人もいる、だけどそれは何らおかしな事じゃない、と説くデロリス姉貴の説法も光る良いシーン。

だけど、何故か前作ほどノレなかった。
前作みたいな右肩上がりの展開じゃなかったのが、期待と違ったからか。
生徒達の描写に力を入れ過ぎて、主人公デロリスが霞んでしまったか。
後半急ぎ足で、ちと御都合主義のザッパな展開だったからか。
それとも、日本語吹き替えの日本語ラップが下手だったからか。あ、クライマックスのミュージカルシーンのラップは、ちゃんと原語だからそこは良かった。