オレンチ

オーシャンズ13のオレンチのレビュー・感想・評価

オーシャンズ13(2007年製作の映画)
3.5
オーシャンズシリーズ第三弾。
暴力なしの泥棒流復讐劇!



◼︎ 泥棒の鏡とも言える復讐劇

本作はまぎれもない復讐劇。
復讐劇といえば普通血みどろの銃撃戦だけど、本作はオーシャンズ流。
暴力なしで、泥棒は泥棒らしく盗みでケリをつけます。
それは盗めるだけ盗んで破産をさせること。
しかも盗むだけではなく、相手のホテルの評判をどん底まで叩き落とし再起不能な状態まで徹底的に。
最もオーシャンズらしい復讐の仕方。
仲間を傷つけた奴は絶対に許さない。
この心意気、泥棒の人情が非常に輝く作品でした。
オーシャンズ11の流れも踏襲し、とても好みの流れでした。




◼︎ アンディ・ガルシアに匹敵する相手

再びラスベガスへ戻ってきたということで、また同じ相手ではつまらないし、ストーリー的にもこのシリーズにおいては不自然かと思います。
またその相手はアンディ・ガルシアというビックネームに匹敵する人物でないと面白みはありません。
そこで選ばれたのがアル・パチーノ。
この方ほどの大物であれば全く不足はないでしょう。




◼︎ 「昨日の敵は今日の友」的な展開

ロッキーシリーズのアポロだったり、FASTシリーズのホブスだったり、シリーズが進むにつれ敵だった人物に共通の敵が現れ、手を組む展開が僕は非常に好みです。
本作ではアンディ・ガルシア演じるベネディクトがその立ち位置。
しかもベネディクトの悪のイメージを崩すことなくオーシャンズに参戦します。

またオマケ的に現れ必ず偽物をつかませられるヴァンサン・カッセルに込められた遊び心も嬉しい演出。