ネトフリにて。Zoom 疲れにはこういう映画が効く。
ツイッギーに待ちぼうけ食らわせたり、怒り狂ったキャリー・フィッシャーを潤うるの眼差しで悩殺したり、まったくブルースブラザース、向かうところ敵なし。
映画全体はブラックミュージックへの熱烈なオマージュ。とはいえ、無敵の白人のブルースブラザースが現れて、黒人たちの住む貧民地区の孤児院を救うというストーリーには、今なら「白人の救世主」(white savior)を読み取れないこともない。
それでもぼくは、ジェームズ・ブラウンが牧師になってノリノリのファンクで説教し、レイ・チャールズが楽器屋の主人になって万匹坊や対して拳銃をバンバンと、それもギターをかすめる完璧なショットをかまして追い返し、亭主を尻に引くダイナーの女将をやったアリサ・フランクリンの圧倒的なシャウトに鳥肌が立ってしまった。
圧倒的なのは、これでもかという物量作戦。ショッピングモールのウインドウを派手に割りまくり、パトカーを壊しに壊して、挙句のはてには戦車まで登場させちまうのに、その網をみごとにかいくぐったブラザースが、なんと税金を収めるというのが笑うるではないか。
1980年の映画。日本公開は翌年の3月。大学の一年生が終わるころなんだけど、あのころのぼくに、この映画のアホさかげんを楽しむ余裕はなかったかもしれない。見る目がなくて、聞く耳をもたないアホは、もちろんぼくだったのだけれど。
追記1
なぎちゃんに指摘されたので、「5分で戻る」という張り紙を残してどこかに行っていた税務署職員のスティーブンくんも記しておかないとね。スピルバーグは1979年に『1941』でベルーシとエイクロイドと仕事をしている。監督のランディスとは「おたく友だち」という声も。そんな縁もあったってことか。それにしても若きスピルバーグ、なかなか税務署の職員が似合ってる。
追記2
怒り狂ったキャリー・フィッシャーは印象的だと書いたけど、彼女、ダン・エイクロイドと一時期婚約してたんだね。だとしたら、これってセルフ・パロディーなのか!きっとそうだろう。裏は取れてないから、だれか裏取れたら教えてね。自分で調べるのちょっとめんどくさい...
と書いたけど、英語版のウィキペディアに書いてあるじゃん。
Aykroyd was briefly engaged to actress Carrie Fisher. He proposed to her on the set of The Blues Brothers film, in which she appeared as a spurned girlfriend of John Belushi's Jake Blues, who was trying to kill both brothers. The engagement ended when she reconciled with her former boyfriend, musician Paul Simon.
(https://en.wikipedia.org/wiki/Dan_Aykroyd)
つまり、この映画のセットでプロポーズして、婚約が解除されたのは、ポールサイモンとヨリが戻ったからってことか。アハハ、エイクロイドらしいな。