このレビューはネタバレを含みます
数年ぶりに観た！まさか映画館で観れるとは思ってなかったから嬉しい！
初見時に最後まで観て「もう1回最初から観たいな！？！？」となって以降観られていなかったので、、、
ノーラン監督は内容の複雑さと面白さのバランスが絶妙で最高だー！大好き！
レニーはそのまま一生誰かに利用されたり、トラブルに巻き込まれながら波瀾万丈の復讐に心を燃やしてずっと街のジョン・Gを殺し続けるんだろうな、、、
って思ったけどドラッグディーラー縛りってなるとだいぶ限られそうだなあ
ドッドを逃した時点で近い内に報復を受けて死にそうな気もするけど
テディやナタリーに騙されるだけじゃなく、過去の自分すらも自分を騙して生きてるからもう何も信じられないよね
自分の筆跡のメモとタトゥーしか信じられるものがないって難易度高いなあ
テディが事件の担当だったから復讐も完遂出来たけど、その分別の厄介事に巻き込まれてるから、どっちが良いんだろうか
自分のためでもあっただろうけど、レニーの面倒を見てフォローしてたのはテディだから、テディがいなくなったらレニーはずっと変わり映えのしない情報をぐるぐる辿り続ける日々を送ることになるのか、、、
どうしてもレニーの今後に想いを馳せてしまう
身の回りで起こったことを把握しきれない不安と恐怖は、想像しただけで絶望する
レニー目線で観てるからナタリーのことはあんまり好きになれないんだけど、彼氏の車で彼氏の服着た知らない男が目の前に現れたらゾッとするよな〜
ツバ入りビールで確かめるという思考も中々攻めててすごい
嘘か本気かを見極める方法としてかなり賢いと思う
好き放題言って、多分わざと殴られにいって、それを利用するところも肝が座りすぎてる
都合の良い展開に持っていくための仕込みと憂さ晴らしを兼ねるなんて合理的だなあ
そういう強い部分を見ると、ドラッグディーラーの彼女やってただけあるなと感心する
サミーの話切ないね
サミーという架空の人物に自分の過去を背負わせて、あたかも他人の話のように語ってたけど、実際はレニー自身の話だったっていうのはテディの作り話ってことで合ってる？
正直テディのことも信じられないけど、レニーのことも信じられないから、もう何が本当で嘘か混乱してしまう
「妻のことを殺した奴への復讐が終わってしまったら生きる目的を失うから、事実を知ってるテディを殺した」って解釈も見かけたけど、わたしはどちらかというと、記憶しておける時間が僅かな中であんなこと言われてもう何も分からん！ってヤケクソ思考+騙して利用されたことの怒り+自分の記憶の正しさを揺るがす存在への恐怖からテディを殺したのかな〜と解釈した
テディ殺しの逆行する時間軸と、モノクロ順行のジミー殺しの時間軸が綺麗に繋がる構成すごすぎない？
めちゃくちゃ複雑でありながら綺麗にハマってて、難しくも美しく、おもしろい
本当にノーラン監督は何回も観たくなるような映画作りが上手すぎる
天才の考えてることを凡人の娯楽として楽しめる程度に落とし込んでくれるノーラン監督はやはりとんでもない人物だし大好きだ
