観応えが凄い。
ノーラン監督の作品はよそ見させない。
過去から未来、未来から過去、二手に分かれたものが果てと果てから中央に少しずつ歩み寄っていくみたい。
この人一体誰なの、と色んな人にずーっと問いかけてしまう。
事実とか真実でなく、人というのは信じたいものを信じるのかな、と思った。
いくら真実を知る人が語りかけても、それが相手の信じたいことじゃなければ受け入れてもらえない。
本当のことが知りたいわけではないのかもしれない。
自分の求める真実に辿り着きたいだけなんだ。
サミーの妻は、レナードの妻は、誰の記憶の中にどんな風に存在してたのかな。
追記
そもそも人は自分の記憶でしか誰かと接していない状態なわけで、関わっている時それを埋め合うか欠けたままで繋がっている。
その欠けた割合の比重が通常の範囲内から少し逸脱するだけでこんなにミステリーな感じになるのが単純に面白かった。
当たり前、のバランスを変えるだけで物語の流れが生まれる。