380

マシンガン・プリーチャーの380のレビュー・感想・評価

マシンガン・プリーチャー(2011年製作の映画)
3.6
凄く良い映画でした。

家庭を顧みなかった事など賛否のピもあるそうですが、男子が外に働きに出、社会貢献・人道支援と併せ自己実現の道を見出した場合は致し方無いのかなとも思います。実話なのですがモデルとなった方の娘さんも、現在同様の活動に参加しているとの事で、多忙で家に居ない父親の元でも子は育つもんですよね、と思いました。それが現実です。

荒んだ前半からの、リカバリーして健全に・豊かに徐々になって行く辺りも…割とイージー。そんなにスムースに行くかなと思いましたが実話ですもんね…しょうがないです。
実際そうだったんでしょうが、きっかけが教会っつーのもなんだか…。銃所持OK派の匂いも若干するので、共和党なムードです。
それからああいった活動、お金かかるでしょうけど、最初の取っ掛かりの所ってそんなに急に出来るかね?って思っちゃいました。

そういった、斜に構えちゃいそうになる要素もありますが、
母親を自らの手で殺させられる幼い息子や地雷で足が吹っ飛んだ亡骸となる子供等で伝えられるスーダンの悲惨さとジェラルド・バトラーの魅力、夫を支えるやり方が好感持てる奥さん等の為でしょうか、気持ち悪くなく観れました。

なので余計、あ〜面白かった。といった形に終わっちゃいそうでしたが、よく考えたらお友達の事も考えてあげないと、と思いました。シャブ好きな。
つまりその、命の重みですよね。ドカンドカン人が沢山死んだり焼かれた子供の死体が山積み…そんな国。それと比べてアメリカ/ペンシルベニアのあんまり裕福ではない地域。失業率、麻薬、貧富の差、社会構造。その辺りはスパッとこうすれば良いじゃん。とか簡単に答えの出る問題ではありません。我々を取り巻く環境は身を置く国家により様々ですが、どちらの命の方が重要、とかは有り得ないですよね。ドバドバ人が死んでると感覚が鈍りますが、その人達1人1人に家族が居て感情を持っていて。その一方、文化的な場所では言葉や関わり方が人を殺す武器になり得るんだろうと思います。皮肉な事にその「言葉」を現地の子に教え、危機に瀕した際その子に掛けられた言葉で、主人公は救われました。

確かにお金の節約をしたいタイミングでしたが、やっぱり娘さんの一生に一度のプロムですから。リムジンは皆で割り勘だし借りたげて下さいって思いました。でたぶんそうなる筈。
380

380