OASIS

マシンガン・プリーチャーのOASISのレビュー・感想・評価

マシンガン・プリーチャー(2011年製作の映画)
3.8
「チョコレート」「007/慰めの報酬」のマークフォースター監督、ジェラルド・バトラー主演。
スーダンに孤児院を設立し、今もなお反キリスト「神の抵抗軍」と戦い続ける牧師、サム・チルダースの活動を基にした映画。

右手にマシンガン、左手に聖書を持ち一人立ち向かうサム。
怒号と銃声がひしめく戦地と、穏やかな街での家族との暮らし。その狭間でサムの心は揺れ動く。
家族といる時よりも、孤児院での子供達と触れ合っている時の方が笑顔が輝いているサム。なんとか子供たちの笑顔も守りたい。街の人たちは戦場の子供たちの現状を知らないし、それを知ろうとも思わない。
なぜだ。俺はこんなにも頑張っているのに、誰も手をさし述べようとしない。
お前らは悪魔だ!誰も戦わないなら俺が一人で皆殺しにしてやる!
とサムの心は悪魔に支配される。
もし、自分の大切な子供が誘拐されたら?そして感情を持たぬ兵器にされてしまったら?何一つ罪のない愛する家族が殺されたら?
そんな状況に置かれた時、彼が銃を持ち闘う事は間違いだと誰が言い切れよう。
行動を咎められるだろうか?
戦地の人たちの手に握られているのが銃ではなく聖書であったならば、この世界はどれだけ変化するだろう。

飾りっ気なしの描写は説得力を生み、確かなメッセージとして響く。
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