『危険な女』よりは幾分かマシだが、結局のところ大半の展開はパターン化した繰り返しで陳腐。印象深いのは主演男優レアード・クリーガーの強烈顔面で、むしろそれで全編"保ってる"感。特段酷い映画ではないけれど、熱狂的な絶賛を耳にしていたので些か肩透かしの感はある。とはいえ、最後の最後の最後は…ドア閉めて追手を巻いて最後まで聞き届けようとし、最終的には炎の中を弾き続けるとこは良かった。兎にも角にも火と煙の量…
ブラームの映画、今のところ見た二本──だけだが──とも、既に画面内で一度起きたことを、後から改めてわざわざ人物たちが会話で再確認/説明しなおす場面が多すぎる。演奏中の"回想"幻視演出も同様。
2020/07/01