裏街道を生業としていたがある事がキッカケで組織に反抗する事になったグロリア。
成り行きで親友の息子を預かる事になったが当然お互いギクシャク。
家庭を持った事のない女とまだまだ危なげな6歳の男の子との逃避行。
面倒に巻き込まれてイヤイヤ子連れで逃げては来たがやっぱり無理だと見捨てようとした時に組織の車がやって来て思わず銃をぶっ放すシーンで感涙。
冒頭の音楽や映像から名作の予感がしていたが序盤で既に傑作決定！
ずーっと心が行き違ってたのに離れ離れになるとお互いを求めて彷徨うのが恋人同士のようでハラハラ。
聞き分けの悪かったのに最後に良い子になってんじゃないよ、泣けてくるわ！
組織に歯向かって派手にドンパチするかと思いきやソコはさっと省略する潔さ。
一家皆殺しシーンも匂わせる程度でそこは重要視しないスタイル。
とにかく2人の芝居に重点を置いた作劇が最後に結実する。
逃避行なので70年代後半のアメリカの交通事情が伺える。バス、タクシー、地下鉄など当時の世相が見えて面白い。
子煩悩でもないアウトローな女性が成り行きとはいえ母性に目覚めて自分の命も顧みず元カレのいる組織に交渉に行くヒーロー像が時代を超えてカッコいい。
子役の使い方も上手い。力強い眼差しが印象的だった。
