avantgarde

ルシアンの青春のavantgardeのレビュー・感想・評価

ルシアンの青春(1973年製作の映画)
4.1
ひとの心も道徳心も崩壊した戦時下。
身勝手な母親からも村のコミュニティからも拒絶され、行き場を失い、孤独とともに彷徨う仏青年ルシアン。そんな中ある成り行きから彼はドイツ警察の一味となってしまう。分別を知らぬ若者がただ自分を必要としてくれる彼等のもとで自分の居場所を見出せたように感じていただけなのだろうが…しかし、躊躇なくひとの道を踏み外すようになった彼はしだいに人が変わって、崩壊した人生を歩むようになる。
そんなルシアンがユダヤ人のワケあり娘に恋をするところから状況が変わっていく。

といったハナシです。

見どころはルイ・マル特有の素晴らしい人選術。重要人物のそれぞれが、まるで絵画を観ているかのごとく、独特の個性に溢れていて…映画を観終わったあとも彼等の顔は永遠に私の中で生き続けるポートレートになること間違いない。

誰がNo.1ですかって??
そりゃ、当然じゃないですか。
ユダヤ娘の婆ちゃんに決まってますよ。
まあ、この方、悲劇を喜劇に変える才能お持ちなのですから。
avantgarde

avantgarde