みかんぼうや

欲望の翼のみかんぼうやのレビュー・感想・評価

欲望の翼(1990年製作の映画)
2.9
自分でもびっくりするくらい合わなかった大人気作品「恋する惑星」のウォン・カーヴァイ監督の長編2作目である本作。「恋する惑星」でもう懲りていたのだけれど、1作で判断するのも・・・という思いで観た予告編が面白そうで、おまけに香港の大スター集結、と言わんばかりの超豪華キャストなので、ウォン・カーヴァイ作品に再挑戦。

そして、見事に二度目の玉砕。やっぱり合わないわ~、この監督。お洒落なのは分かりますし、「恋する惑星」よりは主人公が抱える家族に関するコンプレックスとかその孤独感を女性関係で埋めようとする感覚とか、そこに多少の物語も感じるけれど、個人的にはやはりあくまでもその雰囲気を楽しむ映画。ストーリー性やメッセージ性重視の自分には、同じ映画でも自分が楽しみたいと思う娯楽・芸術とは違う域にある娯楽・芸術なのだと確信しました。

もちろん美しい映像や雰囲気を楽しむ映画でも大好きな作品はたくさんあるのですが。それでも、そんな作品にはだいたい何かしらの共感できるメッセージ性があるのかな。とても嫌な言い方をすると、ウォン・カーヴァイ作品は私には「お洒落の押し売り感」が強く苦手です。

世界的にも大変評価の高いウォン・カーヴァイ作品。好みの問題ではありますが、あと一作、「花様年華」だけはどうしても気になるところです。が、また同じような結果になりそうで、ラストチャレンジしてみるか、なかなか迷うところです。
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