レスリーチャンの作品を初めて見たのは、チェンカイコーのさらば我が愛/覇王別姫。
今からもう20年以上前に、やはりル・シネマで。
男性なのに繊細で色っぽくて、京劇の女方が見事にはまっていた。
この映画の中のヨディは、粗野で女好きで暴力もふるって、感情のまま自暴自棄に生きているのに、やはり繊細で色気が漂う。
見ているこちらの感情が波立つような存在感。
花様年華のマギーチャンは、チャイナドレスがとても素敵な大人の女性だったけれど、スーのマギーは、ノーメイクで初々しく、でもとても綺麗でかわいい。
みんな気持ちが揺れ動き、感情をぶつけ合っている中で、アンディラウが唯一落ち着いていてまともで、安心する。
王家衛の映画は大好きなのだけど、ストーリーはともかく、魅力的なワンシーンが繋がって映画という形になっていると思う。あのシーンがもう一度見たいって思う。
それと濃厚な空気感。
最後にトニーレオンが三つ揃いのスーツで身支度をしている姿に惚れ惚れしていたのに、あれー!?って感じで残念だった・・笑