らんらん

みかへりの塔のらんらんのレビュー・感想・評価

みかへりの塔(1941年製作の映画)
3.5
親から見捨てられた問題児たちを預かり更生を目指す学校施設のお話
約200名の子供たちが暮らしていて平均年齢は12.3である
午前は座学で学び、午後は実務として野外で体を動かし働きながら学ぶ
子供たちはそれぞれ家庭と呼ばれる単位で10人くらい?に分けられており、その家庭ごとに生活しています

問題児扱いされてはいるけどみんな普通の子供たちだと思う
親が甘やかしていたり、あるいはその逆であったりと家庭環境の問題のほうが大きいんじゃないかと思ったり

みんないい子になるんですよーと言われてるけど
悪いことって言っても嘘をつく、物を盗む、喧嘩をする、学校をサボる、勉強を怠ける、脱走を繰り返す、あとは寝小便くらい?
なんか劇中で寝小便率が高いみたいな言われてたけど、なんとなく精神的な要因が大きいのかなと

タイトルにある「みかへりの塔」ってのはこの学校施設の中心にある象徴的な建物
この塔には鐘があって、その音を聞いて脱走した子供たちが帰ってきたりする
それにしてもラストで卒園していく子たちがみんなで鐘を鳴らすシーンがあるけど、珍妙な音色の鐘だったなー

一応子供たちが主役だけど、大人たちも苦労しっぱなし頭を悩ませて大変そう
笠智衆はまだあのキャラクターだからのんびり、ほのぼの感するんだけど
三宅邦子はほんと気苦労しっぱなし、なんか負のオーラがあってあんな先生と向かい合って座ってるの子供たちもつらいだろうなー
お互い無言でうつむきながら座ってるって、、、あの空気やだわーw

「蜂の巣の子供たち」で何度か触れられていて気になっていた清水宏の作品の一つ
やっぱり子供たちの自然な姿が良いですよねー、なんかありのまま感が良い
飲み水に群がる子供たちの姿、水路が開通してはしゃぎまくる姿、この辺りのリアリティ感が良かった
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