どーもキューブ

11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たちのどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

若松監督の三島由紀夫


企画協力鈴木邦男。脚本掛川正幸。製作、脚本監督、若松孝二。

「学生運動、60年代安保」を表現、追い求めてきた。そして時には活動してきた過激なアングラ監督、若松孝二。

若松監督の遺作前、「昭和三部作」シリーズその最終終止符に相応しい題材。

それは、三島由紀夫の「死」。

本当にこんな風だったのか、浅間山荘の前後、建物の中身の人間たち、その実像をたっぷり痛みつける「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」

戦争とセックスを役者から切り取った「キャタピラー」

と連作に、矢次ばやに映画をとり急いだのか、資金を得て、撮り急いでいるのか素晴らしくコンセプチャルに撮り続けてきた若松監督。

楽しみにしていた本作、シネウインド公開に行けず。新作DVD鑑賞となりました。


評読むと、

「表層的、、、予算がない、学生映画か、三島に見えない」等々見受けられましたが、、、。

見終えた後、少なからずとも、私は、仕事をしながらも

アラタこと井浦新の三島像が、よぎり、思いは、三島につうじていました。

その影響、表現したものに心が、震え、考えられて良かったです。


なにわともあれ内田裕也にますます、横顔が似ているなぁぁぁぁと見ながら連発してつぶやいていた井浦新の素晴らしさ。必見。

いや、勿論、本物の三島さんのボディビルダー並みの肉体改造したら、すごいでしょう。
けどそれは、なくても、三島の言霊をちゃんと力演していました。

三島由紀夫の言葉、思想、表現は、やはりいかに 死をむかえるのか?という一点。

表現は、まさしく三島にとっての学生運動であり、生き様であったように思えます。

文学だけじゃやりたりない。生きたりない。体をいためつけたりない。そんなふうに井浦新から感じとりました。

これは、ある種の青春であり、やはり「時代」だったのかなと思います。

つまり、今、三島の思想をついで2013年に「たてのかい」を継ぐ、体現する、思想家、活動家が、

どれほどの若者にいるであろうか?(いやいや、、、、いないであろう。)

ということなのかなと、自分の結論なんですが、、、。

三島の言葉や言動は、2013年。若者の携帯電話、お菓子、アルバイトに変化してしまってたのでは、ないかなと、、富が栄え、時が過ぎ、不況に落ち、原発は事故り、、、みたいな世の中です。

そんなことを映画を見た後考えましたね。だって、いくつもの作品、本、資料を読むより
その時代に生きていない、私が、見る限り、はるかにわかりやすく、、、。
若松監督の作品を見て、わかるその 素晴らしさ!
広がる、イメージ、、、それが素晴らしい。


さて、

若松監督が表現した

三島由紀夫の自殺、血決、自決、文学者としての死

若松監督のミシマ

ぜひご覧ください!


追伸
ちなみにポールシュレイダーが監督した、こっちはファンシーな「MISIMA」もあります。レンタル屋で借りたっけ.輸入ビデオで貸し出ししてたなーー。そのビデオ屋勿論、すでにつぶれましたが、、、。

緒形さんのミシマ役。正直見た当初「ファンタジーAVか」と思いました。いまから15年以上前ですけど、みたの、、。
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