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わたしたちの宣戦布告のmumbleboyのレビュー・感想・評価

わたしたちの宣戦布告(2011年製作の映画)
3.7
中々観たこない感じの映画でした。映画のトーンとしてはトルフォー作品の様な疾走感がある感じがしましたが内容は小児癌の子供の両親の話でした。

この両親がめちゃくちゃパーティーピープルで子供の病気がなければ夜な夜なパーティーしてたんじゃないかって人達でした。でもそんな不良親でも子供に対する愛は半端なく、どうにかして子供を助けて自分たちも正気を失わない様、長期戦で戦っていました。たまにする息抜きがぶっ飛んでたけど、それ位やらないとこの戦いを続けられないのかなと思いました。時々この両親どうなのって思いましたが、もっとまともな親が真剣に取り組んでたらきっと親も心が折れてしまったんじゃないかって思いました。結構ヘビーな内容だけどちゃんとエンターテイメントとして成り立っていました。同じ様に闘病されている方、家族が病気の方はこの映画を見ると勇気をもらえるかも知れないと思いました。1つだけアウトだなと思ったのがこの両親が息子の手術の前の夜、寝られなかった時に冗談で最悪の場合を想定しよう話していた中で息子がゲイや黒人になってしまうかも知れない、と言ってたのが冗談だったとしても全く面白くないし駄目だなと思いました。今作は2011年の作品でその辺りの意識がまだ鈍かったのかなと思います。主演のヴァレリー・ドンゼッリは今作の監督でもあります。他にも監督作品が幾つかありますが一番最近のものは2015年の「禁断のエチュード マルグリットとジュリアン」となっていてそれ以降はないので、どうされているのか気になる所です。
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